フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略小林弘人

日本放送出版協会 2009-11-21
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star無料の時代!生き残りのために
starFREEは広告モデル、というありがちな誤解から目が覚める

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2009年11月の書籍。

ネットビジネスに関わるヒトは必読。

まずは目次から。

  1. プロローグ
  2. 第1章 フリーの誕生
  3. 無料とは何か?
  4. 第2章 「フリー」入門
  5. ──非常に誤解されている言葉の早わかり講座
  6. 第3章 フリーの歴史
  7. ──ゼロ、ランチ、資本主義の敵
  8. 第4章 フリーの心理学
  9. ──気分はいいけど、よすぎないか?
  10. デジタル世界のフリー
  11. 第5章 安すぎて気にならない
  12. ──ウェブの教訓=毎年価格が半分になるものは、かならず無料になる
  13. 第6章 「情報はフリーになりたがる」
  14. ──デジタル時代を定義づけた言葉の歴史
  15. 第7章 フリーと競争する
  16. ──その方法を学ぶのにマイクロソフトは数十年かかったのに、ヤフーは数ヶ月ですんだ
  17. 第8章 非貨幣経済化
  18. ──グーグルと二一世紀型経済モデルの誕生
  19. 第9章 新しいメディアのビジネスモデル
  20. ──無料メディア自体は新しくない。そのモデルがオンライン上のあらゆるものへと拡大していることが新しいのだ
  21. 第10章 無料経済はどのくらいの規模なのか?
  22. ──小さなものではない
  23. 無料経済とフリーの世界
  24. 第11章 ゼロの経済学
  25. ──一世紀前のジョークがデジタル経済の法則になったわけ
  26. 第12章 非貨幣経済
  27. ──金銭が支配しない場所では、何が支配するのか
  28. 第13章 (ときには)ムダもいい
  29. ──潤沢さの持つ可能性をとことんまで追究するためには、コントロールしないことだ
  30. 第14章 フリー・ワールド
  31. ──中国とブラジルは、フリーの最先端を進んでいる。そこから何が学べるだろうか?
  32. 第15章 潤沢さを想像する
  33. ──SFや宗教から、〈ポスト稀少〉社会を考える
  34. 第16章 お金を払わなければ価値のあるものは手に入れられない
  35. ──その他、フリーについての疑問あれこれ
  36. 結び──経済危機とフリー
  37. 巻末付録1 無料のルール──潤沢さに根ざした思考法の10原則
  38. 巻末付録2 フリーミアムの戦術
  39. 巻末付録3 フリーを利用した50のビジネスモデル
  40. 日本語版解説(小林弘人)

著者のクリス・アンダーソンは米『WIRED』誌の編集長あるとともに、web2.0の基本的な要素の1つである「ロングテール」というコンセプトの提唱者としても有名ですね。

経済学の概念である「限界~(例えば限界費用)」などがでてくるので、必ずしも万人向けではないかもしれませんが、無料経済を体系的に述べてるという意味では非常に価値があると思います。

アトム(原子)とビット(情報)では、なぜ「情報を扱うと無料にできるのか?」など理論的なことから始まり、巻末では実際に世の中で見受けられるフリーのビジネスモデルまで述べられています。

Googleの最大化戦略

なぜGoogleがあれほど多くのサービスを無料で提供するのか?

それはGoogleのビジネスにとって、ネット人口が増えれば増えるほど稼ぎが増すからです。

だから、Googleはネットでの便益が増すようなサービスをどんどんと出し、人々がネットで過ごす時間を増してもらい、ひいてはGoogleの利用時間を増してもらおうとするのです。

限界費用が限りなくゼロに近いのだから、採算はまず考えず、ひとまずアイデアを実行に移し、無料で公開し集客をしてみる。

それが、トラフィック=評判とリンク=信頼として可視化し、その上でビジネスモデルとして仕上げる。

これが「フリー経済」のビジネスの構築法です。

人々の関心を集めるコンテンツ

本書の中でも引用されている社会科学者ハーバート・サイモンの言葉が非常に感銘を受けました。

情報が豊富な世界においては、潤沢な情報によってあるものが消費され、欠乏するようになる。そのあるものとは、情報を受け取った者の関心である。つまり、潤沢な情報は関心の欠如をつくり出すのだ。

「あらゆる潤沢さは新しい稀少性をつくり出す」という経済原則。

これだけ情報があふれ、そしてtwitterなどによりリアルタイムウェブが叫ばれる時代、潤沢な情報から、価値あるモノをまとめたサイトはコンテンツとしてより一層魅力が増してくるのかもしれません。

例えば、twitterのデザインにフォーカスしたのが『ツイッテーマ』。

YouTubeのおもしろいサイトにフォーカスしたのが『YouTube x YouTube』。

B to Cとしては、この路線はこれからもアリでしょう。